ま・みゃ行

ま・みゃ行

オノマトペで楽しむ三浦綾子(108)“ まじまじ”

「そうなんだ。おかあさんがかわいそうだから、殴ったりけったりしないで下さいって、おとうさんに手紙をかいて死のうかなあと思うことがあるんだよ」「ふうん」信夫はまじまじと吉川の顔を見た。えらいと思った。そして、そんなにまで母のことを思う吉川が少...
か・が・きゃ・ぎゃ行

オノマトペで楽しむ三浦綾子(80)“きりっ”“まじまじ”

「あら、ここはわたしの家よ」信夫をみて立ち上がった待子は、両手をひろげて通せんぼをした。口をきりっとしめて通せんぼをしている待子の顔を、信夫はまじまじとみた。 三浦綾子 『塩狩峠』[桜の下]2、3、4より 〈著作物の使用について〉三浦綾子・...
ま・みゃ行

オノマトペで楽しむ三浦綾子(57)“むっつり”

「何ですね、信夫、その口のききようは。ほかの学年の先生が退めていかれたって、信夫と何の関係がありますか」トセが、縫う手をとめて、たしなめた。(関係だか何だかわからないが、やめて行ったらいやなんだ)信夫はむっつりとトセをみた。 三浦綾子 『塩...
ま・みゃ行

オノマトペで楽しむ三浦綾子(52)“むすっ”

信夫はむすっと唇をかんだ。「信夫。士族の子と町人の子とどこがちがうというのだ? 言ってみなさい」(ほんとうだ。どこがちがうのだろう)言われてみると、どこがちがうのか信夫にはわからない。 三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]173、174、175、17...
さ・ざ・しゃ・じゃ行

オノマトペで楽しむ三浦綾子(32)“そっ”“もじもじ”

先生はよく生徒の頭をなでた。先生が近よってきて、そっと頭をなでると、いたずらをしていたわんぱく小僧たちはもじもじしておとなしくなった。 三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]47より 〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文...