私の一押しは「愛の記録」ギプスペットの中で結ばれた愛情物語『太陽は再び没せず』です。
昭和37年(1962)主婦の友1月号に掲載されました。綾子さん40歳の時。(ちなみに小生11歳、小学校5年生。)同社募集の「愛の記録」614篇中の入選作の1篇で原稿用紙50枚ほどの手記でした。
林田律子のペンネームで「新郎は35歳。新婦の私は37歳。ともに初婚」で始まります。
登場人物は、松宮夫人と、その長男で幼なじみの達夫さん、西村久蔵先生、五十嵐健治氏・・・
などなどです。
生きる意欲を失っていた闘病中にキリスト教と出合い結婚するまでを描いた綾子さんの愛と信仰の記録です。
綾子さんが朝日新聞社の一千万円懸賞小説に『氷点』で応募したのは2年後の42歳。応募作品はなんと731篇。千枚を超す大作、力作の中から入選しました。『太陽は再び没せず』は第1章から第12章までの短編です。賞金は税込みで20万円でした。
最終章の冒頭に、
『明けて昭和34年の正月に林田さん(35歳)が真っ先に年賀に来てくれた。彼は終始にこにこと私の顔を見て笑っていた。彼が帰ったあと夕食のとき母が笑いながら父にいった。
「とうさん、ことしはタンスを買わなくちゃなりませんよ。」「タンスを?どうして?」父は不思議そうに母を見た。「だって、律ちゃん(37歳)がお嫁に行くんですもの・・・」「律子がお嫁に?相手はだれだ?人間か?」「林田さんが結婚してくださるんだって」母が声をふるわせてそういった。部屋の中が急にシーンとしずまりかえった。』
私は何気ない両親の会話に娘を想う深い愛情と林田さんの誠実さに心を打たれました。
皆さん!是非一度『太陽は再び没せず』手に取ってみてください‼
※手記と小説の違いは?
(手記・・・ )
(小説・・・ )
※質問です。 懸賞賞金一千万円の税金はHow much?「命ある限り」第1章参照
※光世さんに買ってあげたものは?
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