今年8月に10年ぶりにパスポートの申請をした。今のところ海外渡航の予定はないが、10年前に中国ハルピン市に行き、合唱団の一員として歌ったのは森村誠一さん著作(1980年代)の「悪魔の飽食」。池辺晋一郎さんが作曲である。第二次世界大戦中、日本軍の731部隊の残虐な行為である人体実験が行われた歴史を歌ったもので、二度と戦争のない世界になる様にと神戸市役所センター合唱団が1984年に初演をし、その後全国縦断コンサート等でも歌われている。2025年は戦後80年の節目の年であり、新聞やTV等で取り上げて報道されているが、現在もさまざまな国で戦争が続いており、私達の思いとは程遠い。平和へのメッセージは届くのだろうか。
2008年旭川で合唱団を立ち上げてから早くも17年が経過をし、戦争体験者である三浦光世さんは旭川公演の際、共同代表になってくださり、綾子さんは「悪魔の飽食」を歌う全国コンサートの呼びかけ人となってくださった。平和を強く願うご夫妻は私達と共に公演を作りあげてくださった。
2009年5月24日に開催されたコンサートは新聞に大きく掲載された。満場の観客の中で綾子さん作詞の「石ころのうた」も歌われた。
その後、文学館で2度公演を行い、沢山の市民の方々が来館くださり感謝の気持ちで胸が一杯になった事を思い出す。ハルピンに訪れた時、10年後にまた来たいものだと思い、皆で平和を願いながら植樹したあのライラックは今どうなっているのだろうか。
偶然にも町のシンボルの花は札幌市と同じくライラックだった事を季節が来ると思い出す。
池辺先生が言っている通り、この合唱は歌い続けなければならない事に“心が痛む”。
今年最後の公演は11月24日深川にてコールメム合唱団との合同公演を行い、大変意義深いものであった。今後も歌い続けて次世代に継いでいきたいと考えている。


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