“すっかり朗読の魅力のとりこに…”

「第3回三浦綾子祭」の5日目に入った10日は、「朗読会」。
NHK旭川放送局の村上里和アナウンサーの朗読で
「三浦綾子の短編小説『羽音』の世界」。(ギター演奏は
平原一良北海道文学館副館長)
静かなギター演奏のイントロのなかを、落ち着いた声で
会場の雰囲気を一気につかむように『羽音』が始まった。
絶妙な“間”、登場人物の情感たっぷりの会話、
展開される夫婦の微妙な心のものがたりの朗読に、見事に
ギターの音も合わされていく。
途中には小説の解説。笑いを取りながら、も、朗読の
橋渡しに完ぺきにつながっていく。
後半30分。『羽音』の山場は、息を飲むのをためらうくらい
に引き込まれる。そして、物語の最後のフレーズが。
「ストーブが風に鳴ってゴーッと音を立てた」……。
別世界に誘い込まれたように物語の余韻が、しばらく続いた。
最後は、小説全体を奥深く解説する森下先生の話。
三浦綾子の作品の素晴らしさを十分に堪能した参加者は
「朗読を聴くだけでなく、小説の内容も理解でき、こんな
充実した朗読会を聴けて本当によかった」と。


△会場いっぱいのお客様


△絶妙だったギターと朗読

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